2018年

1月

18日

「受験校全て合格は避けたい」中学入試のいま 正月返上の子ども 塾や親、考えに変化も

「受験校全て合格は避けたい」中学入試のいま 正月返上の子ども 塾や親、考えに変化も

正月特訓を終え、講師の話を聞く小学6年生たち。「頭の回転が良くなるよう、本番の時は息を大きく吸ってください」と声を掛けられた

 

 

 正月早々、福岡市博多区にある沖学園隆徳館中学校では、中学受験を控えた小学6年生たちが机を並べていた。学習塾「エディナ」(福岡市)などに通う子どもたちだ。


 2、3両日の「正月特訓」。国語、算数、理科、社会の4教科の授業は午前10時に始まり、午後5時半まで。本番の緊張感を体感するため、塾では毎年、教室を借りているという。

 私立受験に臨む小学生には、クリスマスも正月もない。冬休みに入ると「冬期特訓合宿」(昨年12月23~25日)、冬期講習と続き、休みは大みそかと元日の2日だけ。福岡都市圏では5日ごろから入試が始まり、ほぼ1月中に終わるからだ。

 エディナ中学受験部総括の中尾秀徳さん(43)は「君たちは一般人ではなく受験生。受験が終わってから正月を迎えなさい」と言っているそうだ。

 

 

 

今も変わらない「親子の共同試練」

 記者は東京都に住んでいた23年前の1995年、中学受験した。仲良しの友達にならって小学3年から塾に通い、6年の時は週4日。毎週日曜のテストの結果でクラスが入れ替わり、座席も成績順だった。

 入試前は、はちまきを巻いて机に向かった。受験は家族も巻き込む。母親も予習、復習に付きっきりで、夜なべで「勉強」していた。

 昨年12月10日、福岡市中央区のエディナ薬院本校であった保護者への入試説明会。責任者の上田隆史校長(53)は「高校、大学受験と違うのは『親御さんの受験』ということ。当事者意識を持つのが重要です」。「親子の共同試練」は今も変わらないなと思った。

 変化にも気付かされた。この塾は「完全復習型」を掲げた少人数指導をしており、分からないことは基本的に塾で質問をして解決する。私たちの頃のような、競争淘汰(とうた)一辺倒ではなくなっていた。

 中尾さんは「地域や塾によって違うが、時代が変わったんじゃないですかね。受験は競争と

はいえ、実力があっても本番に力を出せない子もいる。あまり出来不出来をはっきりさせず、みんなで臨もうという姿勢でやっています」と話す。

 保護者の話も、どこかのんびりしていた。「勉強は塾に任せている」「お弁当を作り、送り迎えするくらい」。受験の考え方も変わってきていて、だからこそ塾は親への呼び掛けを強めていた。

 受験説明会ではこんな場面もあった。塾では第1志望校にベストの状態で臨めるよう、複数校の受験を勧める。でも、上田校長は「受験校全ての合格はできれば避けたい」と話した。

 その真意は「全部通ると、てんぐになり、中学で勉強しなくなる。本人のことを考えるとつらい経験も必要なんです」。将来を見据えて「失敗」も大切だと。時代は変わった。

 

 

なぜ受験するの?

 正月特訓の最後、教壇に立った算数科の石川敦士さん(48)は子どもたちに呼び掛けた。「遊びたいのを我慢し、ある意味自分を犠牲にして頑張ってきたことへの自信を持ってほしい。健闘を祈ります」

 子どもたちの表情は、思ったほど緊張はないように見えた。「この場はそうでもないけど、最初の試験の時は違うと思いますよ」と石川さん。

 なぜ受験するの? 親の迎えを待っていた女子児童に声を掛けた。児童は「高校受験もあるけど、もっと早く勉強を始めるのが楽しいと思った。自分が今までやってきたことをしっかり出し切りたい」。迷いなく答え、表情は凛(りん)としていた。

 中学受験の受け止め方はさまざまだろう。でも、私にとっては「家族で向き合った濃密な時間。大変だったけれど、楽しかったな」というのが率直な感想だ。いまの子どもたちにはどんな記憶として残っていくのだろう。

 

 

◆九州の中学受験

 文部科学省の2017年度学校基本調査によると、九州7県にある私立中は79校(福岡27、佐賀6、長崎14、熊本9、大分4、宮崎9、鹿児島10)▽国立中は9校(福岡3、他の各県1)▽県立中高一貫校(福岡・佐賀4、長崎・熊本3、宮崎2、大分・鹿児島1)。このほか中等教育学校があり、これらの多くで中学受験が実施されている。

 首都圏では1980年代から、私学や国立大付属の受験競争が激化し、ここ数年も志願者数が増えている。一方、エディナによると、福岡都市圏の志願者数は近年、横ばい傾向という。

 

 

西日本新聞社

2018.1.18

2017年

8月

07日

31年4月 開校予定 「志明館」

 

開校ホームページは こちら

2017年

2月

02日

島根大付小中を再来年、一貫の義務教育学校に

 

島根大学は教育学部付属の小中学校を2019年4月、新たな小中一貫校「義務教育学校」に移行する。31日に発表した。文部科学省と折衝中で、同省によると、17年4月に移行する広島県府中市立の小中2組が中国地方初のケース。島根大によると、中国地方の国立大では先行例となる。

 義務教育学校は、改正学校教育法で16年度に新設された。小中の義務教育9年間を同じ学校で学び、校長は1人。教員は小中の免許を原則併有するが、当面はどちらかの免許でも勤められる。外国語や地域学習など独自の教科を採り入れられるのが特徴だ。

 附属学校部長の藤田英樹教授は「鳥取大の教員養成課程がなくなった04年度から、山陰の養成拠点として小中一貫教育に対応できる人材養成を始め、08年度からは幼小中一貫教育をしてきた」と記者会見で説明。教育学部が今後、小中免許併有の人材育成に力を入れるため、「教育実習の場としても付属学校を整えたい」と狙いを述べた。

 ログイン前の続き独自科目では、地域課題の発見や解決ができる人材育成を重視していることを挙げ、「ふるさと教育が学力向上になかなかつながっていない現状を改善したい」と話した。

 教育学部の小川巌学部長によると、付属学校の義務教育学校移行をめざす国立大は福井、京都に続き3例目。「山陰の公立校も小中一貫が進む傾向がみえるので(モデルとなるような)提案型の教育を示せるようにしたい」と話した。

 また、法文学部を今年4月に改組することも発表した。法学と経済学を共に学んでいる法経学科は、3年次から法学・経済学・司法特別の3コースから選べる。司法特別コースは弁護士などの法律実務家と研究者が協力して学生を教育し、斬新なカリキュラムだという。


2017.2.2
朝日新聞から転載

2013年

4月

30日

九州の私立中、続々共学に 少子化で生徒奪い合い

九州の私立中学で男女共学化が相次いでいる。少子化で優秀な生徒の確保が難しくなっていることが背景にあり、生徒の奪い合いの様相を見せている。


 今年の受験で大きな話題になったのが、九州トップクラスの進学実績を誇る久留米大付設中(福岡県久留米市)が男子校から共学に移行したこと。受験者は昨年より3割増え志願倍率2.9倍の狭き門になった。

 このほか青雲(長崎県時津町)が平成21年、福岡大付属大濠(福岡市)が23年、上智福岡(同)は24年に中学を男子校から共学に。一方、福岡市の女子中学4校の志願者は昨年より減少。関係者は「共学化の広がりで女子中は生徒確保に苦労している」と話す。


 大手進学塾、英進館(福岡市)の上尾宏教務本部長は「女子の受験で入試の難度が上がるため、学校は優秀な生徒を確保できる」と指摘。ただ共学化の動きは首都圏では目立たず「その評価は卒業生の進学実績で問われるだろう」と話す。

 

産経ニュース 2013.4.29

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